福山市エリア価値創造フォーラム 第三弾登壇レポート
11月16日、広島県福山市でエリア価値創造フォーラムがあり、弊社代表山梨がフォーラム第三弾に登壇しました。シンポジウムは毎回異なる講師一名が清水義次さんと登壇し、各々のテーマについてまちづくりについて語る、というものです。そして、今回はテーマ「リノベーション&再開発 手法にこだわらないエリア再生」について弊社の人宿町と丸子宿のこれまでとこれからの関わりについて紹介しました。
広島県福山市は且つては備後の国にあり、その中心都市でした。現在は、JR駅の北側に福山城、南側には様々な商店街、アーケド街があり、往時の繁栄を偲ばせます。しかし、それらを歩いてみると空き店舗が多く目につきました。そのような次第で数年来、リノベーション街づくりの機運が高まり、これらの商店街や駅前周辺の活性化に向け、様々な活動が行われています。
講演にはオンラインを含めて多くの人々が参加してくださり、講演後の質疑も多く、限られた時間があっという間に過ぎました。清水義次さんからは「山梨さんの講演を聞いたのに人宿町を訪問しないのは人ではない」とまで言っていただき、これまでの街づくりについても‘街に人の集まる場を創っている‘、‘利益追求だけでない街に必要なものを創っている‘とご紹介していただきました。これからも、その評価を更にアップさせる街づくりを進行していきます。
今回の講演では「人宿町の経済がどのように動いているのか」についてかなり踏み込み、また、とても多くの人に興味を持っていただいている「人宿町界隈を魅力的なものにしている店舗はどのように人宿町に集まってきたのか」という点についての説明をしました。OMACHI創造計画の黎明期には、これだ!という店舗にとことん説明を尽くし、その情熱にほだされるように出店を決意してくださった店舗があったこと。また近年では弊社が店舗をサポートする動き(コロナなどの緊急事態下の家賃フリー、開店時には内装費を持つ、など)や良好な関係が人づてに伝わり、この地域に店舗を構えたいと考えてくださる店舗が多いこと。それらを通して、ますます人宿町の特徴の一つである多様性が増してゆくと考えられます。
また、人宿町界隈のこれからのビジョンを問う質問もありました。その回答として、人宿町では決まった目標はなく各プレイヤーたちとの話し合いや特色に寄り添って、その都度、そのタイミングにより柔軟に対応してゆき、まちづくりが継続されてゆく、というビジョンについて言及しました。
講演の最後には、清水義次さん、福山市役所の方たちから、「静岡と福山市の規模感からしても、福山でも「人宿町のように」界隈を活性化できるヒントを得ることができた、その際には経済効果を立証しつつ街づくりを進めることが重要だということがよく理解できた」、「創造舎と地域関係者が一緒になって街づくりを行っていることが魅力的だ」というコメントをいただきました。福山市の街づくりに関係する方々やその他の講演をお聴きいただいたみなさん、このテキストを読んでいるみなさん、人宿町界隈をすでに訪問された方も、されていない方も、是非、静岡市人宿町を訪問し、この街と街の日常を楽しみ、街づくりに活用してください!
講演の後、鞆の浦そして尾道を視察しました。海岸線には風光明媚な風景が連なり、食がとても充実していました。特に牡蠣がおいしかった!その地に生活する人々との触れ合いも多く、素晴らしい出会いが幾つもありました。また多くの街づくり関連施設、新旧建物を訪問し、そこで活躍する多くの方たちの生の声に直接触れることができ、魅力的なヒントをたくさん見つけたので、これからの街づくりに役立ててゆきたいと考えています。